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2022年11月 障害者差別のない日野市を作る会 学習会 開催

2022年11月1日(火)、DPI日本会議の尾上浩二さんをお招きして、8月に行われた障害者の権利条約の国連審査から見えてきた日本政府の姿勢や、総括所見後に取り組むべき課題についてお話しいただきました。

今回のポイントは、緊急措置をとるべき課題として挙げられた、第19条「自立した生活および地域社会へのインクルージョン」と、第24条「教育・インクルーシブ教育」についての勧告です。

日野市には障害のある方が生活する大型の入所施設が複数あり、これまでも施設から何人もの障害のある方たちが地域への自立を実現してきましたが、1人自立したらすぐに次の方が入所されます。正直、入所を控えている方が後を絶たず、脱施設とは逆行しています。これはなぜでしょうか。

また、学校教育において、昨年度より市の施策として福祉教育ハートフルプロジェクトがスタートし、今年はモデル校と連携して進めるなど、先生方と共に積極的に取り組んできました。

現在は障害当事者たちが講師となり、自らの障害や経験を話すなど、外部との共同学習を中心にインクルーシブ教育に向けて、子供たちや先生方の意識の変革、そして受け入れる環境を作るために一段一段積み上げています。

今回、丁寧に解説していただいて、改めて脱施設やインクルーシブ教育について考える機会となりましたし、幼き頃からの教育がいかに人や社会を作っていくために大切なものなのか知ることができました。

私たちは市のレベルでもこの総括所見を活かした取り組みを進めるために、関係機関や関係者と協力していかなければならないと強く感じています。

我が街、日野市においても日野市障害者差別解消推進条例施行から3年を迎え、改正の時期になります。

ご講演の際に尾上さんからもご紹介いただきましたが、日野市の条例は不当な差別的取り扱いの定義において、直接差別だけでなく、間接差別、関連差別を定義していること。

基本理念では障害女性に対する複合差別を明記して、適切な配慮を受けることと定義していること。

不当な差別的取扱いの禁止では、障害者本人への差別だけでなく、家族への差別も禁止した関係者差別について定義していること。

改めて皆で作った日野市の条例は、国よりも先に総括所見を実施してきているんだということを誇りに、そして驕(おご)らず、これからもしっかりと運用し、使いこなしながら、足りない部分はより一層磨き上げていきたいと思います。

最後に尾上さんの言葉で“分離に慣れた社会“と紹介され、確かにと思ってしまう自分がいました。分離は差別であるということを忘れず、個々の人権に対する意識を高めていかなければならないと再認識した学習会でした。

皆様、ご参加ありがとうございました。

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